さめのぽき

Kodai Takao

mamiya

タナカリョウタ

Kuroi Shin

Semu

sameta

Tohara

SAKAMOTO

Sotaro Kobori

Kisuke Ohta

Naporitan

Suzuki

AKATSUKI

ライブ演出／特殊演出／ステージ制作含む総合演出をProjectBLUEで担当。

© 2016 COVER Corp.

湊あくあ ワンマンライブ2022「あくあ色 in わんだ～☆らんど♪」

ProjectBLUE

湊あくあ アニバーサリーライブ 2020 「あくあ色すーぱー☆どり～む♪」

 楽曲タイトルにもなっている「SUPERNOVA」には、
超新星爆発によって星が星を産む「再生」の意味が込められている。
作中の世界観は「エルセ」の存在する世界と「少女」の存在する世界の２つに分かれており、それぞれ空の描写にも変化が加えられている。



予告映像では、「エルセ」と「少女」二人の会話が収録されている。
星の消滅からその再生までが詩的に表現されているものの、
核心的な個所の音声はウィンドノイズでかき消されている。



本作品のBG(CG上の地形)は、「エルセとさめのぽき」制作の中で過去最大規模のものとなった。
初期コンセプトとしては、日本の夏でキャンプに訪れるような見晴らしの良い山の麓辺りを意識しており、コンテ段階でも山を駆ける、下る、などの表現が用いられている。
また空模様をリアルタイムにコントロールできるシステムを採用し、曇り空から星空の偏移、大気の流れなどの細かい設定をカットごとに行っている。



　夏の三部作の2作品目にあたる本作品は、1作目「まぼろし」とは打って変わってフルCGの映像となっている。
これまでの「エルセとさめのぽき」では見ることのなかった地上世界、現実世界を再現しており、
舞台の地形生成や天候の表現などリアリスティックにこだわったものとなっている。

その一方で楽曲コンセプトには幻想的な意味が込められており、星の再生「SUPERNOVA」を文学的に解釈したものとなっている。
そのギャップを表現するかのように、作中では「エルセ」と「少女」が同じ絵に交わることなく物語が展開し、ラストシーンで相見えることとなる。



" 目に見えないものを信じるっていうこと "

sameta　

Kodai Takao　

Haruka Kajita

Murasaqi

MV「SUPERNOVA」 エルセとさめのぽき

予告映像「衝動」。
エルセの独白から始まるこの映像は、現実世界の波打ち際からはじまっていく。そして最後にはもう一人の声が合わさり、夏の始まり、物語の始まりを告げる。
夏の三部作にはそれぞれに予告映像が存在し、物語の考察を深められるようなキーワードがちりばめられている点にも注目してもらいたい。



MVのイントロや落ちサビに登場する、作品の象徴的な「ハンドフォトフレーム」。
これらはブルーバックで撮影した素材を合成している。
また撮影時に映りこんだ群衆やビジュアルにそぐわない看板などの消込み作業も、作品のクオリティアップにかかせない作業となっている。


「まぼろし」。これまでの世界観と異なり、実写映像を交えた表現に挑戦した作品となっている。
この作品はとある「少女」が主人公となっており、日本の鎌倉を舞台に物語は展開していく。

これまでの「エルセとさめのぽき」が持つトーンには無かった「夏」を主軸に、
また「IF」＝「もしも」というコンセプトも併せ持った本作品は、
夏の三部作の始まりにふさわしいエモーショナルな躍動感あふれる作品となっている。



" 刹那、こぼれた "

黒井心 

さめのぽき 

suzuki

Kodai Takao 

MV「まぼろし」 エルセとさめのぽき

MVのコンセプトとしては「部屋」「夏」が提案され、
部屋から見たバルコニーを決めカットとして意識したコンセプトアートが制作された。
入道雲、白い椅子、ヒマワリ、電球などのプロップもここでまとめられ、それを忠実に再現したBGアセットが制作された。
コンセプトアートの段階で登場した入道雲は、
実際のMVに映っている空にも同じ入道雲のテクスチャが使用されている。



 本作品の舞台は「夏の三部作」というシリーズの中で統一されており、鎌倉の海沿いにある街並みを参考にBG制作が行われた。
制作では現地へのロケハン、GoogleMapを使用した地形の参照などを中心に行われた。
また実際に制作されたBGには「day」「night」の2種類が用意されており、それぞれ独立したsceneとして異なるライティング設定が施されている。



作品の裏設定を補完している予告映像「8月30日」。
「何度も夏という季節が廻ったとしても、決して同じ"夏"に戻ることはできない」という時間の不可逆性を、作中における夏の擬人化である「少女」が代弁することで表現している。



 2020年夏に制作された通称「夏の三部作」シリーズの最後に公開された「8月31日」。
作品を通して掲げられたコンセプトタイトル「I F ~僕らは何度も、君に恋する。~」は、「夏」そのものの擬人化がテーマになっている。



" 僕らは何度も、君に恋する。"

MV「8月31日」 エルセとさめのぽき

実際に制作された絵コンテ。(作 sameta)

「エルセとさめのぽき」初のオリジナルアニメーション「I F ~僕らは何度も、君に恋する。~ 」。
ストーリー性のある3作品を連続公開するプロジェクトとして立ち上がった本企画は、このオリジナルアニメーションから始まった。
作中の「少女」が楽曲「8月31日」のサビ部分を鼻歌で歌う所から始まるこの短編アニメーションは、
入道雲やバルコニーなど、印象的な背景すべてが後に「8月31日」のMVでフルCGとして再現されることとなる。



夏のはじまり、物語のはじまり。

I F ~僕らは何度も、君に恋する。~ original animation

ライブ開演前に流れたOP映像は、深海に招待された「ヤベージャーズ」※  一行が潜水艦に搭乗し、会場へ向かうシーンを描いている。
作中の潜水艦モデルは、コンセプトアートに基づいてモデリングされ、マテリアル設定やプロペラ部分のアニメーションの実装後に深海フェスのステージ内に配置された。

※ヤベージャーズとは、「さめのぽき子」「比良坂芽衣」「Lime」「Lamuril」の4名のVtuberが発足したチーム名のこと。



ステージ制作のもととなったコンセプトアート。
コンセプト段階から、2Dモデルと3Dモデルのどちらにも対応した演出を可能にするために可変式のステージが考案されていた。
大きな貝の観客席に海の生き物を配置するなど、深海らしい設計となっている。



本ライブのステージ演出には、ProjectBLUEのTechnical Directorを担当するKodai Takaoが開発した「LightBeamPerformance」が使われている。
レーザー演出とライト演出をUnityタイムライン上で制御するパッケージであり、リアルタイム演出では曲に合わせた決め打ちのライト演出を事前に仕込むことが可能となっているため、ProjectBLUEのライブ演出には欠かせないものとなっている。



エルセとさめのぽき初の主催となるオンラインライブイベント、「深海フェス」。
同時視聴接続数3000人超え、Twitter日本トレンドを獲得。
ライブ制作から運営まですべてをProjectBLUEがインハウスで主宰した。

-出演-
星乃めあ
somunia
朝ノ瑠璃
ドーラ
瀬戸美夜子＆ミディ
花鋏キョウ
宇志海いちご
AZKi
エルセとさめのぽき

-OP出演-
さめのぽき子
比良坂芽衣
Lime
Lamuril



ようこそ、海の底へ。

taso.

「SHINKAI FES」~エルセとさめのぽき主催オンラインライブ~

インクドロップの手法を用いた映像制作では、シネマカメラにマクロレンズを使用し、30cm水槽の中にスポイトを用いて絵の具を流し込み撮影された。
本来インクドロップの撮影では大型の水槽を使うことが好ましいが、限られた環境の中での制作となっていたため、マクロレンズの接写により極力解像感とインクの規模感が大きく見えるように工夫されている。



 ごく一部のカットでは、「エルセとさめのぽき」に隠されたストーリーの中で非常に重要なシーンが収録されている。このシーンも急ピッチでの作業となり、「エルセとさめのぽき」のこれまでのアセットを用いて制作された。



MV後半の花が黒いインクに包まれいくシーンには、「.NEW WORLD」が持つ「新世界」という意味が表現されている。
黒いインクに沈んだ映像は最終的に逆再生され、MV冒頭から続いてきたインクドロップの映像すべてが逆再生され、最終的に「新世界」を表現した複雑な色彩のカットへ変貌していく。



楽曲リリースの際に公開されたアートワーク。(作 sameta)
背景には「エルセとさめのぽき」の世界観では見慣れない建造物が見て取れる。
また「.NEW WORLD」のロゴデザインも、文字を一本の線で断ち切ることで楽曲の持つ「再生」「蘇生」といったコンセプトを表現している。



2020年1月1日に公開された本作品は、Vtuberの映像作品でも珍しい「インクドロップ」を用いた実写映像で構成されたMVとなっている。
楽曲「.NEW WORLD」自体、「エルセとさめのぽき」のこれまで展開してきた音楽ジャンルとは少し系統の違うものとなっており、
このような幾つかの特別な理由により、珍しい形式での映像制作が行われた。

スケジュールの都合上、MVの制作期間は年末から年明けまでのごく短い期間に限られていた為、
撮影からコンポジットまで全ての工程が「さめのぽき」のみで制作された。



" そのセカイを信じている "

MV 「.NEW WORLD」 エルセとさめのぽき

遥か昔から継がれてきた「唄」というものに込められている呪術的思想が本作品の元となっており、そのトーンは予告映像から感じ取ることができる。
雨乞いの唄、豊作祈願、シャーマニズム等、霊的交信と星をなぞらえたタイトルによって、
「星詠みの唄」＝「A song of the horoscope」というタイトルが付けられた。

「エルセとさめのぽき」の物語においては「セカイ」というキーワードでこの思想を紐解こうとする様が描かれており、その潮流はこの楽曲から始まったと言える。


 コンセプトアート(作 sameta)では、ウユニ塩湖のような鏡面反射が強く表現された海が描かれていたものの、CG制作で用いられたリアルタイムエンジンの仕様により、海らしい表現に変更された。
またスカイボックス(CG上の天球)はオリジナルの星空が手描きイラストによって制作されている。

「エルセとさめのぽき」の代表曲のひとつとなった本作品「星詠みの唄」は、意外なことに海や水をテーマとした楽曲ではなく、「星を詠む」＝「ホロスコープ」という観点から描かれた非常にコンセプチュアルな楽曲となっている。

「呪術」「祈り」「星」など、多くの隠されたメッセージが存在するものの、楽曲の持つロックサウンドやライブではお馴染みのコールアンドレスポンスで、「エルセとさめのぽき」のキャッチーな代表曲として定着している。

映像制作においては非常にシンプルなBG(舞台背景)が制作され、その中で様々な手法を用いてシーン展開を試みている。



" 星が残した光の数だけセカイがある "

Modeling Artist

MV 「星詠みの唄」 エルセとさめのぽき

制作チームの中で通称「MainBG」と呼ばれている海中シーン。
「BLUE」MVの舞台であり、「エルセとさめのぽき」のプロジェクトで最初に作られたBG(舞台背景)となっている。
現在でも生配信で頻繁に登場するBGであり、テクニカルとしても海中表現のブラッシュアップが続けられている。


MainBG初期コンセプト案　(作 さめのぽき)。
この資料を元にCGのシーンが制作された。
コンセプトアートの段階からライティング、特に海面から差し込む光の表現を意識しているのが伺える。



エルセの住んでいる宮殿のモックアップ。この時点ではより幻想的な、花畑のような装飾が施されていた。
宮殿センターにゴッドレイ(光線)を配置するライティング案は実際のBGにも採用されている。



MainBGを取り囲む岩山は火山岩の柱状節理をイメージして制作されており、これは実際にロケハンで撮影した岩山を参考にモデリングされた。
当時はProjectBLUEにモデラーが所属しておらず、突貫で作詞曲担当の「さめのぽき」が制作していた。現在でも一部の岩山にはこのアセットが使用されている。



1st single「BLUE」アートワークの初期案。(作 sameta)

「エルセとさめのぽき」1st single「BLUE」。
他のMVとは異なりイントロのオーケストラから作品が始まっている。この部分は本来の楽曲には含まれておらず、これは当時「エルセとさめのぽき」のデビューがこのMVからであったという理由から、物語のストーリー性をより強めるために取り入れられた要素である。
このオーケストラ楽曲は「だれもしらないうみのそこ」というタイトルとして存在しており、この壮大なイントロから「エルセ」が誕生したその秘密をほんの少し覗くことができる。



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